第72回NHK紅白歌合戦(2021)での生田絵梨花さんと卒業について

第72回NHK紅白歌合戦乃木坂46の「きっかけ」はとても良かったですね。

生田絵梨花さん(いくちゃん)のラストパフォーマンスでしたので、きっと見ていて感傷的な気持ちになってしまうだろうなぁと思っていましたが、「きっかけ」の伴奏をしながら歌いあげるいくちゃんを見ていたら、やっぱり涙ぐんでしまいました。

それにしても、一期生は本当に人数が少なくなってしまいましたね。
パフォーマンス冒頭、ステージに立っているのは一期生だけでしたが、立っていたのはいくちゃん含めて6人。
星野みなみさんも卒業を発表していますから、もう本当に少なくなってしまった。

もちろん、このステージを見る前からそれは分かっていたのですが、改めて目にしてしまうとやっぱり心にくるものがあります。

AメロBメロにかけて2期生、3期生、4期生とステージに上がってきたのですが、フォーメーションとしてセンターに位置する遠藤さくらさんをカメラが捉えたとき、なんだろうなあ、今までになく乃木坂46の生まれ変わりを感じてしまいました。

そうした分岐点はいままでにもたくさん訪れてきたわけで、そのたびに自覚しないまでも何かを感じていたのだと思います。
それはもう乃木坂の顔と呼ばれる面々が何度も卒業していきましたし、新しいメンバーがセンターに立つ曲もたくさん生まれています。
ただ、新しい絵の具で染まっていく液体を見ているようなじんわりとした変化は、見続けているときには気づかないこともあります。

だというのに、今回ははっきりと自覚してしまいました。

きっと、そうした「乃木坂46の変化」を自覚するのって、乃木坂46を応援しているファンであれば、どこかのタイミングで訪れるんでしょうね。
私にとって、それが今日だったというだけで。

いくちゃんが零れんばかりの涙を目に浮かべるさまは、とても美しいもののように感じられました。
10年の歳月はこの瞬間の涙だけでは表せないと思いますが、それでもその欠片を見た気がしました。


いくちゃんにとっての「きっかけ」がいつだったのかは、私には分かりません。
でも、いくちゃんがミュージカルに足を踏み入れたとき、いつか卒業する日がくるんだろうなとは、私は明確に意識するようになりました。

だから寂しくはない……と言いたいところですが、やっぱり寂しいですね。
誤解を恐れずに表現するのなら、乃木坂46に在籍し続けるのは勿体ないと感じるくらいには、いくちゃんは輝きを放っていましたから。

でも、私は乃木坂46としてパフォーマンスをするいくちゃんが大好きでした。
バナナマンさんと一緒にバラエティで笑っている(笑わせてくれる)いくちゃんが大好きでした。

だから、やっぱり……寂しいですね。

これからの活動も、ずっとずっと応援しています。
素敵な時間をありがとうございました。