「仕事は好きでやっていること」と自然に口に出せるようになりたい

上田麗奈さんのラジオを聴いていたら、次のような言葉が飛び出てきた。

「お仕事は好きでやっていることだからいいけれど」

文脈上それほど重要な部分ではなく、おそらく自然に出てきた言葉だと思う。
けれど、耳にした僕は「お仕事は好きでやるもの」という、そんな当たり前の……当たり前だった感情を忘れていたことに気がついた。

いまの仕事を好きだと思えなくなったのはいつからだろうか。
今の会社には「社会を支える意味のある仕事」だと思って入社した。
志だけではモチベーションを保てなくなったとき、周りの人の優しさから「この人達が幸せになるために仕事をしよう」と思うようになった。

この仕事が「好き」かと言われれば、多分最初から違ったんだと思う。
でも、誰かのために仕事をすることは「やりたいこと」だった。

それが、いつしか。
企業としての方針や理念、役員や管理職の考え方に共感が持てなくなり、必ずしも優しい人ばかりがいる職場ではないことにも気がついてしまった。

誰かのために仕事をすること。
それは今でも「やりたいこと」に変わりはないけれど、今の会社でそれが続けられるかどうかはわからない。
そして、正確には「やりたいこと」というのは「こうありたい自分」を実現するための一部分なんだと気がついた。

「こうありたい自分」を実現するためには、別にいまの仕事でなくても良いのかもしれない。
もしかしたら「やりたいこと」よりも「好き」を感じられる仕事をしている方が、「こうありたい自分」に近いのかもしれない、そういうことに気がついてしまった。

だって「仕事は好きでやっていること」という言葉を、僕も自然に口に出せるようになりたいと思ってしまったから。
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